抗がん剤治療を受けながら仕事をするのは困難

今回の記事は、抗がん剤治療中どうやって仕事をするか、という問題に直面した時期の闘病記となります。

話しを進めていくにあたって、少し彼女の経歴を書かせていただきます。

彼女は乳がんによって闘病生活に入るまで、介護の仕事をしていました。

中学生の時から「将来は人の役に立つ仕事を」と考え、高校進学の際に介護の資格が取れる学校を選びました。

そして高校卒業を機に両親が住む田舎を離れ、近畿地方にやってきたのです。

それから十数年、途中半年ほど別の仕事に就いたことはありましたが、それでも病気になるまで介護の仕事を続けてきました。

 

彼女の乳がん闘病記、一番最初の記事はこちらからご覧ください

 

働かなければ生活に困るけれど

彼女は乳がんの診断を受けた後、手術が終わるまでは最短で仕事に復帰するつもりでいました。

医師から「リンパ節へ転移している可能性は極めて低いから、おそらく抗がん剤治療は必要ないでしょう」と言われていたからです。

だから、がんを切除してしまえば、普通の生活に戻れると思っていました。

しかし、手術後の病理検査でごく微小ながらリンパ節への転移が見つかったのと、進行しやすいタイプのがんであったことから、抗がん剤治療が必要と判断されたのです。

さて、抗がん剤治療を受けるにあたって困ったのは仕事です。

仕事をしないと生活していくのは当然難しくなります。

治療にはけっこうなお金がかかりますもの。

傷病手当をもらっていましたが、薄給で有名な介護の仕事ですから、元々の給料が安いため十分に生活できる金額ではありませんでした。

抗がん剤治療を受けながら働くための条件

とはいえ、抗がん剤治療を受けながら仕事をするのは大変です。

いろいろな条件をクリアする仕事でなければなりません。

まず、投与後1週間はまったく仕事ができなくなるため、休ませてもらえるところに限られます。

そして、抗がん剤により免疫力が低下しているため、人が多く集まるところを避けなければなりません。

頭髪のことも考えると、人前に出る仕事、特に接客業の選択肢は持てませんでした。

精神的にも不安定になりますし、便秘や筋肉痛、その他にもいろんな副作用と闘いながらになります。

ある程度病気のことを理解してくれるであろう休職中の職場に復帰することも考えましたが、介護の仕事はインフルエンザやノロウィルスの蔓延リスクが高いため断念しました。

それに同僚や老人ホームで生活する高齢者は、彼女の元気な時の姿を知っていますからね。

乳がんになって抗がん剤治療を受けて、少しずつ変化していく自分を見られるのを受け入れるのは困難なようでした。

しばらくは治療に専念するという結論

結局いろいろ悩んだ結果、抗がん剤治療と放射線治療が終わるまでは治療に専念することにしました。

なけなしの傷病手当と、私を含む周囲からの援助で生活していくことにしたのです。

世の中には乳がんを含め、大きな病気と闘いながら、それでも頑張って働いている人がいるのは知っています。

そんな人たちから見れば、彼女や私の判断は甘えに見えるかもしれません。

でも、傍から見ていて、とてもじゃないですが仕事ができる状態とは思えませんでした。

まずはしっかりと身体を治そうという結論に至ったのです。

 

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