乳がん手術後の検査結果 乳がんの全容が明らかになる
今日はクリスマスイブですね。
一年のうちで町が最も華やかになる日と言ってもいいんじゃないでしょうか。
都会では町中にイルミネーションが飾られ、クリスマスソングが流れています。
彼女が手術を受けたのも丁度この時期でした。
みんなが楽しむクリスマスの雰囲気の中で、心に重たいものを抱えていた当時が思い出されますね。
それでは闘病記の続きをご覧ください。
乳房温存療法手術後の傷跡
手術を終え、無事に退院してから一週間。
その間彼女は実家に戻ってリハビリ代わりに家事を行ったり、ペットの犬の世話をしたりしていました。
そして今後の治療方針が明らかとなる一週間後、私は再び前日から彼女の地元に入り、同席することにしました。
日中は彼女と市内観光を楽しみ、夜はシティホテルで宿泊です。
その時に初めて手術後の身体を見ました。
手術が終わった後、彼女の身体がどうなってしまったのかはやっぱり気になりましたね。
見る前にとにかく自分が変に驚かないよう、精神的にかなり準備をしたのを覚えています。
表情とかで彼女にショックを与えたくないですから。
でも彼女はいつものようにあっけらかんと服を脱ぎ、乳房を見せてくれました。
こっちが呆気にとられるぐらいにです(笑)
手術した右乳房は、左乳房と比べると明らかにふくらみがなくなっていました。
手術痕も見せてもらいましたが、乳輪のところに少しと右脇の下あたりに5cmぐらい縦に傷があるぐらいで、全然目立たないようになっていました。
これには驚きましたね。
ぱっと見た感じでは全然わからないぐらいでしたから。
手術後の検査結果
翌日になって一緒に病院を訪れました。
病院入ってすぐのところで偶然入院仲間の一人と会い、少し談笑してから医師のところに向かいました。
挨拶をした後、医師は慎重に言葉を選びながら説明を始めました。
まず、がん細胞については完全に取り除くことができたことが伝えられました。
予想よりも広範囲にがんが広がっていたため、時間はかかってしまったものの残っていることはない、との言葉をいただきました。
がんは浸潤がん、つまりがん細胞の外壁が壊れ、他の細胞に浸潤していくがんでした。
そしてしこりの大きさは3cmだったそうです。
次に、手術中のセンチネルリンパ節生検の結果、2個採取したうちの1個から針の先ほどの極微小な転移が見つかったことが告げられました。
手術後切除したがんを調べた結果ホルモンレセプターは陽性で、しかも9割程度がホルモンレセプターを持っているため、非常にホルモン療法が効くがんであるとわかりました。
がんの顔つきと表現される増殖の勢いを示すものについては、3グレード中の2と判断され、ちょうど真ん中レベルでした。
最後にがんの勢いを表すマーカー「Ki67」の数値、これはがんの今後の予測に用いられるものですが、通常20%でも高いと判定されるものが、彼女の場合はなんと80%と非常に高い数値となっていました。
以下に診断結果をまとめます
がんの種類と大きさ
3cmの浸潤がん
リンパ節への転移
センチネルリンパ節生検の結果極微小ではあるが転移を認める。
リンパ節の郭清は必要ない
がんの勢い(顔つき)
<顕微鏡でがん細胞を見て、今後がんが増えていきそうかどうかを判断するもの>
グレード2(3段階)
Ki67
<当時手術後の治療において最も重要視されたがん増殖の勢いを示す数値>
非常に高い80%
ホルモン受容体
<乳がんが女性ホルモンと結びついて増殖するタイプがどうかを判断。ホルモンレセプターを持っているものは女性ホルモンによって増殖する>
がん細胞の9割がホルモンレセプター陽性。ホルモン療法の効果が非常に効果的ながん。
HER2受容体
<陽性の場合はがんに手がついていて、その手でいろんなものをつかんで増殖していくイメージ。予後は難しいとされている>
陰性
彼女の乳がんの全容が初めて明らかになった
ここまでが手術中、そして手術後の検査で明らかになったことでした。
以前にも書いた通り、乳がんは検査では十分に把握することができないタイプのがんとされています。
取り出したがん細胞を調べないとどんなタイプのがんなのかがはっきりとわからないので、手術後でないとどんな治療になるかわからないわけですね。
これで彼女を苦しめ、これからも闘っていかなければならないがんの正体が詳細までわかりました。
そして、どう闘っていくのかが示されます。
私にとっては抗がん剤治療の必要性がどう判断されるか、それだけが気掛かりでした。
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