乳がんの検査後 生まれて初めて死を意識する
そろそろ紅葉も終わりを迎えようとしています。
今年もとてもきれいな景色を楽しむことができました。
四季のある日本ならではですよね。
次は春の訪れを楽しみにしつつ、これから始まる長い冬の寒さを頑張って耐え抜きたいと思っています。
それでは闘病記の続きをどうぞ。
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検査が終わって
乳腺外科に受診し、マンモグラフィー、エコーの検査に加え、細胞診の検査を受けました。
検査の結果が出るのは一週間後とのことでした。
なにもない一週間というのはあっという間に過ぎていきますが、待ち遠しい予定があったり、病気で検査の結果を待つような時間というのは本当に長く感じますね。
良くないことが起きて結果が出るまでの時間は、人間ってどうしても悪いように悪いように考えがちです。
普段どちらかというと能天気な性格をしている彼女でさえ(こんなことを書いたらはったおされそうですが(笑))非常に苦しんでいるのが見て取れました。
その姿がまた辛くてね。
検査後の彼女の気持ち
乳腺外科の受診は1人で行きました。
彼氏が仕事の都合でどうしても休むことができなかったからです。
検査が終わって自分で車を運転して自宅まで帰りました。
正直動揺がすごくて、とにかく怖い、どうしよう、彼氏になんて説明しよう、両親には?などなど、頭の中をいろんなことがぐるぐる回っていました。
運転していてもどこを走っているのかよくわからない、今振り返ると事故を起こしてもおかしくない状態だったと思います。
ちゃんと自宅に戻れたのが奇跡ですよ(笑)
そうやって頭の中がぐちゃぐちゃになっているところに、彼氏からメールが入りました。
「受診の結果どうだった?」という内容でした。
私は頭の中が溶けたバター状態だったし、元々嘘をつけない性格なので正直に受診で言われた内容を伝えました。
もちろん仕事中の彼氏に無駄な心配させたくないという気持ちはあったのですが、それよりも頼りたい気持ちの方が大きかったんだと思います。
とにかく早く仕事を終えて帰ってきてほしい、でも仕事だから仕方がない、不安、怖い!誰か助けて~と混乱が続きました。
検査後の私の気持ち
仕事中でしたけど、受診の結果がどうしても気になってメールしました。
彼女から受診の内容を聞いたのですが、正直よくわかりませんでした。
彼女の動揺がひどくて医師がどのように言ったのか皆目わからなかったのです。
「大丈夫だよ、何かの間違いかもしれないし、まだ確定したわけじゃないしね」と返しましたが、でも彼女の様子からいよいよ覚悟をしないといけないんだろうなと思っていました。
少しでも早く仕事から帰って、直接会ってしっかりと話しを聞きたいとの思いが強かったですね。
それからとにかく慰めてあげたいという思いでいっぱいでした。
仕事が終わるまでの時間がまるで永遠のようにも感じるぐらい、とにかく長かったですね。
さっぱり手につかないし、まさに心ここにあらずの状態でした。
仕事が終わって帰路に就き彼女の家に入る際、どんな顔をして入ったらいいのかとても悩みました。
それに彼女がどんな状態なのかもとても不安でした。
彼女が初めて号泣した夜
とにかく平静を装って彼女宅のドアを開けました。
でもそんな心配をよそに「おかえり~」といつもの様子で彼女が出迎えてくれました。
そうやって強がっていた彼女でしたが、受診結果を話している最中に突然取り乱し号泣しました。
嗚咽しながら泣き続ける彼女に、私は何度も「大丈夫だから」と声をかけ、身体をさすることしかできませんでした。
実は乳頭からの分泌液が増える少し前、彼女の親戚が乳がんで亡くなっていました。
まだ50代前半の若さでした。
そのことが彼女の不安に拍車をかけていたのです。
「私はどうなるのかな?私も死ぬのかな」
そんな言葉が口をついて出ました。
今まで目の前に当たり前にいた人が亡くなってしまうかもしれない、そう考えた時の恐怖や不安は歳月が過ぎた今でも昨日のことのように思い出されます。
「生きていることは当たり前ではないんだ」
そのことを私も彼女も初めて突き付けられた日になったのです。
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