破局の危機!乳がんを経験したことで彼女の恋愛観が変わる
恋愛というのは長く一緒にいると、お互いの気持ちが変化していきます。
最初は「相手が喜んでくれたら自分も嬉しい」とか「相手が尽くしてくれるのが嬉しい」と思えていたのが、次第に当たり前になっていき、喜びも感謝も感じなくなっていきます。
それに加えて彼女が乳がんになったことによる彼女の恋愛観の変化が、私たちカップルに危機をもたらしました。
私のために奉仕してくれていた彼女
現在37歳になる彼女ですが、交際が始まったときはまだ29歳でした。
人見知りするタイプですが、仲良くなると笑顔が素敵で明るい女性です。
人を楽しませることが好きで、相手に尽くすことができる人です。
例えば、こちらが仕事で遅くなっても、食事を用意して待ってくれていたり、お出かけの際は弁当を作ってくれたり、クリスマスにはサンタのコスプレをして出迎えてくれたりと、私を楽しませるのにあの手この手で頑張ってくれていました。
仕事がうまくいくようにと、名刺入れやネクタイなど、高価なプレゼントもたくさんくれました。
生活でも仕事でも、肉体的、精神的にとても支えられました。
そんな生活が3年ほど続いたころ、彼女の乳がんは見つかりました。
この頃は私の仕事がかなり忙しくなっていて、普段の会話も少なくなっていた時期でした。
彼女は私にいろんな話をしてくれるのですが、私は仕事の疲れから一緒にいてもほとんど笑うことなく、無表情で言葉少なに接していたと思います。
それでも彼女はほとんど文句を言わず、明るく過ごしてくれていました。
今思うと、そんな彼女に私はずいぶん甘えていたのだと思います。
仕事が忙しく抗がん剤治療中のフォローも不十分
さて、そんな中で乳がんと診断されたわけですが、当初は私も彼女を支えようと躍起になりました。
乳がんという病気を調べ、彼女が求める最善の治療が受けられるよう病院探しに動きました。
これまで支えてもらった分、自分が支えるんだ、という思いが強かったのです。
しかし、治療にはお金がかかります。
今後、治療が無事終わったとしても、彼女が病気になる前のように働けるかどうかわかりません。
そうなると、私の収入で支えていく必要があるわけで、私としては仕事で成果を上げようと必死になりました。
ただ、彼女にとって重要だったのは、この先の事ではなかったのです。
抗がん剤治療で苦しんでいる「今」を支えてほしかったのでした。
支えと言っても、優しい言葉を掛けたり、一緒にいる時間を作ったりということで、特別なことではありませんでした。
そんな中でも、自分を省みず、仕事に打ち込む私に少しずつ不満が募っていったのでした。
毎日彼女の家に通っていたのが、仕事の忙しさや彼女の体調不良ということもあって少しずつ遠ざかるようになりました。
私としてはそっとしておいてあげた方がいいと思っていたのですが、「来なくていいよ」というのは私に迷惑をかけたくないという彼女の遠慮だったのです。
結局このすれ違いは、後々私たちの関係に大きな危機として表れました。
彼氏のために奉仕するより自分のことを考える
彼女は乳がんに直面したことで、自分の人生に終わりがあることを意識するようになりました。
「明日は当たり前に来るものではない」と考えるようになったのです。
その結果、これまで人に尽くそうという考えで生きてきたのが、なにも返してくれない相手に尽くすより自分を優先した方が良い、と考えるようになりました。
彼女の態度は次第に冷たくなり、私と距離を置くようになっていきました。
私の生活に合わせるのではなく、自分の生活を重視するようになったのです。
仕事で帰りが遅くなっても、起きて待つことはなくなりました。
夕食を共にするために、待つこともなくなりました。
ホルモン療法に移ってからは、薬の副作用も相まって、辛辣な言葉を吐くようになりました。
はっきりと「あなたに尽くしてもなにも返ってこなかった」と言われました。
自分なりにやってきたつもりでしたが、彼女が感じられるような表現や贈り物をしてこなかったことを、私は突きつけられたのでした。
長い月日と病気の中で、二人のほころびが決定的になった瞬間でした。
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