乳がんなんて関係ない あなたには価値がある 自己肯定感を持とう
人間の価値とはいったいなんでしょうか。
容姿でしょうか、中身でしょうか、それとも仕事?収入?子供を産むこと?家庭?。
私たちは当たり前という言葉に踊らされます。
男性として、女性として、人間として当たり前のことができなければ、自分の価値がないと思い込んでしまいます。
乳がんになっていろんなものを失うと、なおさら自分に対する価値が揺らいでしまいます。
今回は乳がんを患った人の自己肯定について書いていきます。
乳がんになったことで自己否定してしまう
乳がんによって多くの女性が乳房を失っています。
全摘出手術ですべて切除し再建する人もいれば、そのままにしておく人もいます。
乳房温存療法では、残せる範囲は人それぞれ、見た目も人によって違ってきます。
私の彼女は乳房温存療法を選択しました。
乳輪や乳頭は残りましたが、右乳房のふくらみはほとんどありません。
そして、抗がん剤治療によって髪の毛と子供を産む機能を失いました。
乳房や髪の毛、そして子供を産むことは、女性の象徴的な部分といえます。
それらを失うことは、女性としてなくてはならない部分が欠けてしまうこと、そんな風に彼女はとらえているようです。
「私はもう普通の女性じゃないからね」
この言葉が彼女の気持ちを凝縮しています。
さらに
「私は価値のない人間だから乳がんになったんだ」
「これまでの私の行いが悪かったから、こんな目に合うんだ」
「私が病気になったことで、周囲の人に迷惑ばかりかけている」
「私といることであなたが不幸になる」
「私なんか消えてしまった方がいい」
そんな言葉で自分を責め、なじり、人間としても自己否定に走ってしまいます。
どんどん自分を追い詰め、まるでがん細胞の片棒を担ぐような状態になってしまうのです。
人間の価値は相対的に決まるものではない
でも、乳房や髪の毛を失ったから、子供が産めなくなったから、女性としての価値が下がるのでしょうか?
乳房や髪の毛を失ったから、子供が産めなくなったから、人間としての価値が下がるのでしょうか?
そんなことはけっしてありません。
彼女はこの世に唯一の存在であり、何物にも代えることのできない価値ある存在なのです。
この世に生まれ、生きている人すべてに価値があります。
人と比べて、相対的に価値が決まるわけではないのです。
有名人であろうが、大金持ちであろうが、偉人であろうが関係ありません。
専業主婦でも、フリーターでも、引きこもりでも関係ないのです。
その人の価値は誰かと比べるものではないのです。
人間の価値は何で決まるのか?
では、人間の価値はなにで決まるのか?
それは、自分自身をいかに肯定するか、ということです。
自分自身が自分の価値を認めることで、決まるのです。
要は自己肯定力をしっかりと持つことが、自分の心の豊かさにつながり、周囲の人間関係につながり、自分の存在価値が高まっていくのです。
繰り返しますが、それは他人から見た価値ではありません。
自分自身の価値が高まっていくということです。
今の自分をいかに受け入れ、価値ある存在だと認めるか、言い換えると自分をいかに大切にできるか、ということです。
そして、大切な自分が、どんな人間でありたいかを自問自答し、それに向けて行動、実現していくことが自分の価値ではないでしょうか?
「毎日明るく、ほがらかに生きることが自分の価値」
「人に気持ちの良い挨拶をすることが自分の価値」
「教室の隅で、楽しむみんなを見ながら嬉しくなるのも自分の価値」
ただ、そこにいるだけで、それだけで自分の価値であることを受け入れられることがまずは大切なのです。
自己肯定できる人は他人も肯定できる
自分を大切にできない人が、他人を大切にできません。
自分を認められない人は、他人のことも認められません。
自分を責める人は、他人のことも責めます。
自己肯定できて初めて他人を肯定することができるのです。
他人を肯定するということは、他人の境遇をうらやむことではありません。
他人がそうであることを心から受け入れ、それをよいと思えることです。
誰かと比べて自分の価値を見出している人は、自分をよく見せようと誰かの価値を下げすみます。
でも、ありのままの自分に価値を見出している人は、相手の価値をありのまま受け入れることができます。
乳がんで何を失おうが、彼女の女性として、人間としての価値がゆらぐことはありません。
それは私にとってではなく、彼女にとってそうであるべきなのです
その為に私ができることは、彼女のありのままを受け入れ、肯定することだと思います。
いつかその思いが、彼女の自己肯定感につながることを信じています。
つまり、私が彼女を肯定するためには、私自身がしっかりと自己肯定することが必要なのです。
すべての人が、自分に価値を見出し、自分が求める自分になっていけるような人生を送れば、豊かで幸せな社会になるはずです。
最愛の彼女が自分の価値、大切さに気付いてくれるよう、これからも支えていきたいと思います。
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