乳房温存手術は再発の可能性が高い?彼女の母親が大反対

セカンドオピニオンにより乳房温存療法を受けられる可能性が出てきました。

彼女が熱望する治療内容でしたので、非常に嬉しいことでした。

ところが彼女の母親が乳房温存療法に反対を訴え始めたのです。

母親の認識としては乳がんは全摘出手術じゃないと再発の恐れが高くなってしまう、というものでした。

まだ若い娘の今後の人生を考えると、見た目がどうであろうと少しでも再発の可能性が低い治療を選択してほしいとの思いからです。

果たして全摘出手術と比べて乳房温存療法の方が再発の可能性は高まるのでしょうか。

乳房温存療法は再発の可能性が高いのか?

たしかに以前はそのように考えられ、乳がんの手術は全摘出手術が当たり前でした。

乳がんの最も標準的な治療法として乳房全部と大胸筋、小胸筋を切除し、腋窩リンパ節と鎖骨下のリンパ節も切除するハルステッド法が用いられていました。

そうすることでがん細胞の転移が抑えられると考えられてきたからです。

しかしその後の研究で、切除範囲によって予後に大きな差がないことが分かってきました

そして乳がんの治療は手術だけでなく、放射線治療や薬物療法を組み合わせることで根絶する治療方法が一般的な考え方となりました。

私も実際に2人の医師に確認しましたが、全摘出手術と乳房温存療法のいずれを選択しても、再発や転移のリスクが変わるわけではないと言われました。

ただし、乳房温存療法を選択した場合、残した乳房に再発する可能性は残るとのことでした。

2つの手術で変わってくるのは、乳房温存療法の場合はその後に放射線治療が必要になることです。

現在はどちらの手術を選択するかは患者の価値観によると言われました。

まだ小さながんで、温存療法をすれば見た目もほとんど変わらないレベルであっても、全摘出手術をして乳房再建を選ぶ人もいるし、私たちのようにそれなりに切除が必要であっても乳房温存療法を選ぶ人もいるとのことでした。

私の知り合いで彼女と同じく若くして乳がんを患った方は、どうしても自分で選択することができず、悩みに悩んで医師にその選択を求めたそうです。

しかし医師からは「その選択は患者本人が決めるべきであって、医師の立場としてはこちらにしなさいとは言えない」と言われたとのことでした。

乳房温存療法を改めて希望する

セカンドオピニオンをお願いする病院で改めて検査をする前に、乳房温存療法を希望することに対して彼女の母親の大反対がありました。

そこで医師にその旨を相談し、丁寧に答えていただきました。

「お母様が心配されるのであれば、私から直接説明してもいいですよ?」というお話しまでいただくことができました。

彼女の意思は変わらず乳房温存療法での手術を希望し、検査を再度受けることになりました。

 

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