再発の可能性がゼロにならない抗がん剤治療 受ける意味は?

みなさま、おはようございます。

ここ最近は連日抗がん剤副作用の闘病記を書いていますが、思い出すと本当につらい時期だったなと思いますね^^;

文章に起こすことで当時のいろんなことがよみがえってきます。

私としては今回書かせてもらうのが一番つらかったというか、追い詰められたというか、言葉に困った場面でした。

つらくて苦しい治療なのに、その見返りが「再発の可能性が下がります」では釣り合わない。

それに対してどう彼女の気持ちを穏やかにしてあげられるか、治療に向かえるように支えてあげるか、というのが支援のポイントでした。

それでは闘病記の続きをご覧ください。

 

 

彼女の乳がん闘病記、一番最初の記事はこちらからご覧ください

乳がん治療の病院についての情報はこちらをご覧ください

 

抗がん剤治療を受ける彼女の心理

初めてのFEC療法が終了し、投与後最初の受診で次回の投与が予定通り行えることが決まりました。

しかし、彼女としては「またあの副作用を味わうの?」という思いが頭を覆いつくし、精神的に不安定になりました。

それほど抗がん剤の副作用は強烈で、精神的にも身体的にも耐えがたいものだったようです。

この受診が投与から2週間経過後で、やっとのことで副作用を乗り越え、副作用が軽減した矢先でしたのでなおさらだったのでしょう。

もう普通の生活がしたい。抗がん剤をしたところで必ずしも再発しないとは限らないし、あくまでも可能性を下げる効果でしかない。それだったら無治療で残された時間を元気に楽しく過ごしたい」彼女はそう訴え始めたのでした。

また、「どうせ私はもう子供を産むことはできない。万が一できたとしてもいつ再発するかもわからない。そんな状況で子供なんて作れないし、そもそも結婚なんて考えられない」と言いました。

乳がんを患った彼女の存在が、私の人生の重荷になるのが嫌なんだ、ということでした。

治療を受ける人の気持ちは想像でしかない

私としてはどう言葉を返してあげたらいいのか、非常に悩みました。

所詮私はそばで見ているだけで、彼女の思いをわかろうとしてもわかるわけがありません。

だっていくら想像力を働かせたところで、死に直面した人の気持ちを同じように感じるのは不可能です。

それに抗がん剤も経験したことがありません。

その副作用がどれほどつらいものなのか、どこまで考えても理解してあげることなんてできないのです。

むしろ当事者である彼女としては、軽々しく「気持ちはわかるよ」と言われる方が腹が立つのではないでしょうか

彼女の気持ちを受容し、こちらの気持ちを伝える

そんなことを考えていると、まずは私は黙って彼女のつらさを聞くしかできませんでした。

そして、ひとしきり彼女が話し終え、落ち着いたのを見計らってから少しずつ私の気持ちを伝えました。

私にとって彼女が必要であること、それは子供を産むことができる彼女が必要なのではなく、彼女自身が必要なんだと。

だから、少しでも長生きできる可能性があるのであれば、つらい治療だということは承知の上でなんとか頑張って受けてほしい。

彼女は彼女であって、病気になろうが外見が変わろうが、そんなことで私の気持ちや二人の関係性変わるわけではなく、一緒になってこの病気と闘っていきたい、と伝えました。

彼女は最後まで黙って聞いてくれました。

そして聞き終えた後で「わかってるよ、受けないといけないことは。でも本当にしんどいの、つらいの、逃げ出したいの。能性が下がるだけで再発のリスクがなくならないから、頑張る意味を見失いそうになるの・・・・でも受けないといけないのはわかってる」

と答えました。

抗がん剤が始まってまだたった一回です。

残り7回、約半年間副作用との闘いが続くのでした。

 

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