若くして乳がんになった彼女の気持ち 私とは別れた方がいい
彼女との乳がん闘病記は、けっこう暗く重い話しが多くなります。
でも、実際に私たちが乗り越えてきたまぎれもなく真実のお話しです。
読んでいただいてる皆さんにとって、なんらかの役に立ててもらえたら幸いと思っています。
今回もなかなかのピンチを迎えた時の内容となっています。
彼女の態度が改善 その理由は?
ホルモン療法が始まって2ヶ月ぐらいはそんな毎日が続きました。
んで、何の解決にもならなかった話し合いを経て、さらに迷路に迷い込んだ思いだったのですが、その日をさかいに彼女の態度が改善し始めたのです。
以前と比べて明らかにイライラすることがなくなりました。
「そっか、話し合いの場ではああ言いながら、ひとりになった時にいろいろ考えてくれたんだな」
そんな風にポジティブに取っていたのですが、少しずつ不安に思うようになりました。
だって、副作用で精神的に不安定になっていたならば、話し合いをしたからと言ってそう簡単に気持ちをコントロールできるようになるとは思えません。
これってもしかして・・・・。
そう思って彼女に恐る恐る尋ねてみました。
「薬飲んでるよね?」
すると彼女はあっけらかんと
「飲んでないよ、だって嫌なんでしょ?」
でたー、やっぱりそういうことか・・・・。
話し合いをした日から、彼女はホルモン剤をやめていたのです。
説得を試みるもなかなか応じない彼女
「あのさ、薬をやめたら再発のリスクがあがってしまうよ。
頼むから飲んでよ」
私は彼女に懇願しました。
しかし彼女からは
「だってイライラするの嫌でしょ?
私だってケンカするの嫌だもん。
それにホルモン剤やめれば赤ちゃんができるかもしれないし。
赤ちゃん、欲しいもんね!」
という言葉が返ってきて、まったく応じようとしてくれません。
それから毎日毎日、服用したかどうか確認しました。
でも、そのたびに彼女から返ってくるのは
「飲まないよ」
という返事。
そして、そのうちし「しつこい」と怒り出すようになりました。
その後、約2ヶ月間も服用しない期間が続き、そのうち生理も復活しました。
乳がんの私と一緒にいたって幸せになれない
ホルモン剤を飲むよう説得することは不可能、そう判断した私は、彼女に気持ちを伝えることにしました。
それは
- 赤ちゃんができるより、彼女に長生きしてほしいこと。それが最優先であること。
- イライラによってケンカすることもあるだろうけれど、僕はこれからも彼女とずっと一緒にいたいと思っていること。
- ホルモン療法のを続けるかどうかは、彼女の意思を尊重すること。その判断にによって関係が変わるわけではないこと。
でした。
彼女は黙って話しを聞いていました。
そして、自分の中にある思いを語り始めました。
「私は乳がんになって、子供も産めない身体になった。
そして、今後いつ再発するかわからないし、いつ死ぬかわからない。
自分がおばあさんになるまで生きられるとは思えないよ。
治療費だってたくさんかかる。
再発したらもっとかかるんだよ。
たけはそれでもいいかもしれない。
でも、あなたのお父さんやお母さんはどう思う?
結婚ってなったら、あなただけの問題じゃなくなるの。
あなたと私だけの問題じゃなくなるの。
あなたは子供を産むことができる、普通の人と結婚した方が幸せになれるよ」
彼女はそんな風に考えていたのでした。
そして、自分の将来を考えて治療に時間を割くよりも、1日でも楽しく過ごしたいと思ったのでした。
思いを伝えた上ですべてを彼女の意思に任せることに
私は改めて自分の気持ちを伝えました。
再発なんて、今から考えても仕方がありません。
だって、再発するとは決まっていませんから。
再発の可能性や、再発した時のことを考えるぐらいなら、再発しない方法をとことん考えた方が建設的です。
それに、子供が産めない身体になったからといって、彼女の価値が変わるわけではありません。
それまで過ごし、積み上げてきた4年間の月日が変わるわけではありません。
ずっと一緒にいようと決めたのは、誰でもなく私自身ですし。
もしかしたら親不孝かもしれませんが、私も一人の意思を持つ人間ですから、理解してもらうしかありません。
彼女にはその思いを伝えました。
その日にすぐ答えは出ませんでした。
薬を飲む、とも言いませんでした。
私もそれ以上強要することはやめ、彼女の意思に任せることにしました。
乳がんは本当に難しい病気です。
つらい病気です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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