抗がん剤は必要か?乳がん手術後の治療方針
手術後に明確になった彼女の乳がん。
検査だけではわからないことがすべて出そろい、完全に駆逐するための治療方針が示されることになりました。
ここで私たちが一番気掛かりだったのは抗がん剤治療が必要かどうかでした。
手術後の診断結果はこちらの記事をご覧ください
彼女の診断結果まとめ
彼女の診断結果について、抗がん剤治療の有無が焦点となりましたので、必要かどうかを判断するにあたっての材料を整理してみました。
化学療法回避へのプラス材料
- ホルモンレセプター陽性で、しかもがん細胞の9割がホルモンレセプターを持っているため、ホルモン療法が非常によく効く種類のがんである。
- HER2が陰性である。
化学療法回避へのマイナス材料
- がんの勢いを示すKi67の数値が非常に高い80%(20%でも高いとされる)
- センチネルリンパ節生検で、ごく微小ながら転移が見られた
- 年齢が32歳と若い
このように診断結果をまとめた上で、医師が今後の治療方針を示してくれました。
化学療法の有無は? 今後の治療方針
今後の治療内容は以下の通りでした。
抗がん剤治療は必要と判断する
センチネルリンパ節生検の結果、針の先ほどとはいえがん細胞が見つかったことと、Ki67の数値が80%と非常に高いこと、そして32歳の若さを考えると抗がん剤治療は必要と判断する。
放射線治療の実施
抗がん剤治療終了後、右乳房に対して放射線治療を実施。センチネルリンパ節生検で見つかったリンパ節への転移の可能性については、抗がん剤治療と放射線治療により解決できると判断し、リンパ節の郭清(切除)は実施しなかった。
10年間のホルモン療法の実施
放射線治療と並行してホルモン療法を開始、期間は10年間とする。
以前は5年間が標準治療とされていたが、現在は10年間した方が良いとされている。
年齢的なことやホルモン療法が非常に効果的ながんということも考えて、10年間のホルモン療法を実施した方が良いと判断する。
以上が医師から伝えられたことです。
医師は本当に丁寧に、慎重に話をしてくれました。
それに関してはとても感謝しています。
今後の治療方針に対する彼女の苦悩
しかし抗がん剤治療が必要と診断されたことに加えて、ホルモン療法が10年間必要となったことで、彼女も私も非常に動揺しました。
正直この診断を聞くまで、可能性は半々と踏んでいました。
センチネルリンパ節生検でのごく微小な転移が影響を及ぼすことは想定していたからです。
でもいざそれを告げられると、逃げ場がなくなった気持ちになりましたね。
彼女は子供が本当に好きで、いずれ絶対に出産したいという強い希望を持っていました。
しかし、抗がん剤治療をしてしまうと、卵巣が抗がん剤によってやられてしまい、妊娠することはほぼ不可能となります。
つまり抗がん剤治療をするということは、今後の人生の中で出産をあきらめなければならない、一生子供を持つことはできない、と宣告されたのと同じだったのです。
今後の治療において、このことがずっと彼女を苦しめることになりました。
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